| 事務所名 | 溝の口アシスト税理士事務所 *認定経営革新等支援機関* |
|---|---|
| 所長名 | 高橋 真広(たかはし まさひろ) (登録番号第144892号) |
| 所在地 | 〒213-0001 神奈川県川崎市高津区 溝口4-18-30 桑島ビル202 |
| アクセス | ・東急田園都市線「高津駅」徒歩3分 ・東急田園都市線「溝の口駅」徒歩9分 ・JR南武線「武蔵溝ノ口駅」徒歩10分 ・弊所近隣にコインパーキング複数あり |
| 電話番号 | 044-382-1316 |
| 業務内容 | ・創業・独立の支援 ・税務・会計・決算に関する業務 ・税務申告書への書面添付 ・自計化システムの導入支援 ・経営計画の策定支援 ・資産譲渡・贈与・相続の事前対策と納税申告書の作成 ・事業承継対策 ・税務調査の立会い ・保険指導 ・経営相談等 |
| 適格請求書発行事業者登録番号 | T9810702151166 |
東京地方税理士会
少額減価償却資産の特例改正
中小企業者等が取得した少額の減価償却資産について、一定の要件のもとで年間300万円を上限に全額を損金算入できる「少額減価償却資産の特例」が、令和8年度税制改正により一部見直されました。
この特例は、設備やパソコン、事務機器など比較的少額な資産を購入した際に、通常の減価償却を行わず、取得した事業年度に一括で経費計上できる制度です。資金繰りや税負担の軽減につながることから、多くの中小企業で活用されています。
今回の改正では、取得価額の基準額が「30万円未満」から「40万円未満」へ引き上げられました。これにより、これまで対象外であった30万円以上40万円未満の資産についても、本特例の適用が可能となります。また、適用対象となる法人の従業員数基準は「500人以下」から「400人以下」へ変更されました。
一方で、年間300万円までという適用上限額に変更はありません。そのため、対象となる資産の範囲は広がるものの、多額の設備投資を行う場合には上限額に達する可能性があるため注意が必要です。
さらに、本特例の適用期限は令和11年3月31日まで3年間延長されました。なお、改正内容は令和8年4月1日以後に取得等をした資産から適用されます。3月決算以外の法人では事業年度の途中で改正が適用されるケースもあるため、取得時期によって適用要件を確認することが重要です。
なお、この改正は法人税だけでなく、個人事業主に適用される所得税についても同様に行われています。今後、設備投資を予定している場合には、改正内容を踏まえて購入時期や経費計上方法を検討するとよいでしょう。
社員向け食事提供の非課税枠が拡大へ
従業員等への食事の現物支給には、一定の所得税の非課税限度額が設けられています。今回の改正では、この限度額が大幅に引き上げられる予定であり、福利厚生制度や税務処理に影響する内容となっています。主なポイントを確認していきます。
【食事提供の非課税の基本】
事業者が役員・従業員等に食事を提供する場合、その経済的利益は原則として給与課税の対象となります。ただし、次の要件を満たすと課税されません。
① 従業員等が食事価額の50%以上を負担していること
② 事業者負担額が非課税限度額以内であること
なお、非課税額の判定は消費税および地方消費税を除いた金額で行います。
【非課税限度額の引き上げ】
令和8年度税制改正により、非課税限度額は月額3,500円 から 月額7,500円へ引き上げられる見込みです。
【夜食手当の非課税枠も拡大】
深夜勤務時に食事の現物支給に代えて金銭を支給する場合も、一定額まで非課税とされます。この金額は1回300円 から1回650円に引き上げられます。
【対応のポイント】
① 社員食堂・弁当補助など食事提供制度の有無と内容の確認
② 深夜勤務時に「夜食手当」を支給している場合は金額の確認
③ 新しい非課税限度額に合わせた負担額や支給額の見直し
④ 各種規程の確認・見直しの検討
改正は令和8年4月1日以後に支給する食事等から適用されます。必要に応じて制度の見直しを検討しましょう。
4月から順次スタート 私的年金制度の改正
税制上の優遇措置が設けられている企業型DCやiDeCoなどの私的年金制度は、上手に活用することで、掛金(加入者拠出分)は所得控除として所得金額から控除されます。運用益は非課税で、将来の受け取り時には所得の区分に応じて収入金額から一定の控除が受けられます。このような私的年金制度が2026年4月から順次改正されます。
主な改正について、4月施行と12月施行に分けて確認します。
【2026年4月1日施行について】
改正で注目されているのが「企業型確定拠出年金(企業型DC)の拠出限度額の拡充」です。これまで企業型DCを導入している企業で、事業主掛金に上乗せして加入者が掛金を拠出(マッチング拠出)できる場合、その額は事業主掛金の額を超えてはならないとされていました。改正によりこの制限が撤廃されました。
規約変更等を行えば、事業主掛金の額にかかわらず、加入者は事業主掛金の額との合計額が拠出限度額を超えない範囲で自らの掛金額を設定することができます。
なお、このマッチング拠出を利用する場合、「iDeCo(個人型確定拠出年金)には加入できない」というルールに変更はありません。
【2026年12月1日施行について】
(1)iDeCoの加入可能年齢の上限が70歳まで引き上げられます。一定の要件を満たせば、70歳まで掛金の拠出が可能となります。
(2)企業年金の有無によるiDeCoの拠出限度額の差を解消しつつ、iDeCo・企業型DC・国民年金基金の拠出限度額が引き上げられます。
拠出額が増えると節税効果をより享受しやすくなります。制度の選択にあたっては、メリット・デメリットを十分に理解し、ご自身の状況を踏まえた最適な活用方法をご検討ください。
*企業の特別休暇制度の現状*
人材の確保や定着を図るうえで、給与だけでなく休暇制度などの待遇面も重要な要素となっています。厚生労働省が公表した「令和7(2025)年就労条件総合調査」によると、特別休暇制度を設けている企業の割合は、2024年で60.3%となり、前年より0.4ポイント増加しました。
特別休暇の種類別に制度の有無をみると、夏季休暇が41.5%と最も多く、次いで病気休暇(28.4%)、1週間以上の長期休暇(16.7%)、**リフレッシュ休暇(15.4%)**などとなっています。いずれの制度も前年より導入割合が増加しており、企業において休暇制度の充実を図る動きがみられます。
| 種類 | 2023年 | 2024年 |
| 夏季休暇 | 40.0 | 41.5 |
| 病気休暇 | 27.9 | 28.4 |
| リフレッシュ休暇 | 14.7 | 15.4 |
| ボランティア休暇 | 6.5 | 7.3 |
| 教育訓練休暇 | 5.0 | 5.4 |
| 1週間以上の長期休暇 | 13.8 | 16.7 |
また、特別休暇制度がある企業における賃金の支給状況をみると、いずれの休暇でも「有給(全額支給)」としている割合が最も高い結果となりました。例えば、夏季休暇では79.5%、リフレッシュ休暇では83.2%が全額有給となっています。一方で、病気休暇やボランティア休暇などでは無給としている企業も一定数みられ、制度内容は企業によって異なる状況です。
| 区分 | 夏季休暇 | 病気休暇 | リフレッシュ休暇 | ボランティア休暇 | 教育訓練休暇 | 長期休暇 |
| 有給(全部) | 79.5 | 45.5 | 83.2 | 57.7 | 52.6 | 73.0 |
| 有給(一部) | 4.0 | 14.5 | 4.4 | 4.9 | 10.5 | 5.8 |
| 無給 | 15.7 | 37.4 | 9.9 | 31.9 | 31.0 | 17.3 |
| 不明 | 0.8 | 2.5 | 2.5 | 5.5 | 5.9 | 4.0 |
法定の年次有給休暇などに加えて特別休暇制度を設けることで、従業員が休暇を取得しやすい環境づくりにつながります。人材確保や従業員満足度の向上の観点からも、休暇制度の整備や利用しやすい職場環境づくりが今後ますます重要になるといえるでしょう。
※厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査」より作成
*令和7年分の所得税 確定申告の変更点*
■基礎控除等の改正
令和7年分の確定申告から、令和7年度税制改正に伴い各種控除額が見直されています。以下変更点の一部です。
・基礎控除
合計所得金額2,350万円以下の場合、控除額が58万円に引き上げられました。
居住者は特例として合計所得金額655万以下の場合、合計所得金額に応じて最大37万円加算されます。
・給与所得控除
最低保障額を10万円引き上げたことにより年収190万円以下まで65万円控除になります。
■マイナポータル連携の対象拡大
令和8年1月以降、マイナポータル連携の対象が拡大されています。
・生命保険契約等の一時金の支払調書、年金の支払調書
・損害保険契約等の満期返戻金等の支払調書、年金の支払調書
・ふるさと納税以外の寄附金
※利用には事前の連携手続等が必要です。
■申告書様式の変更
申告書の第一表や第二表の様式が一部変更されています。
新たな記載欄が追加されているため、従来様式との違いに注意が必要です。
*下請法改正により振込手数料の取扱いが変わります*
■令和8年1月以降、売手負担の振込手数料は禁止
令和8年1月1日から施行される下請法改正により、振込手数料を売手(下請事業者)に負担させる取扱いが禁止されます。
事業主や経理担当者は、新しいルールを正しく理解し、取引条件や経理処理を見直す必要があります。
■下請法改正のポイント
下請法は、親事業者と下請事業者の取引における不公正を防ぎ、下請事業者の利益を守ることを目的とした法律です。
■振込手数料は誰が負担する?
改正後は、振込手数料は買手負担となります。売手から支払額を差し引くことはできません。手数料を控除した支払いは下請法違反となります
■経理処理の見直しが必要です
売手側はこれまで差し引かれていた振込手数料分の処理を見直す必要があります。
買手側は振込手数料を支払手数料などの費用として計上、消費税の取扱いにも注意が必要です。
■適用は「発注日」基準
令和8年1月1日以降に発注する取引からの適用です。継続取引の場合も、発注日を基準に適用可否が判断されます。契約書や取引条件を事前に確認しましょう。